【第14回】80歳で20本の歯を残す取り組み…

Blog【第14回】80歳で20本の歯を残す取り組み「8020運動」

お知らせ・ブログ2015/05/29

吹田市千里山東にある通いやすい歯医者「あらかわ歯科・矯正歯科」。こちらは、【【第14回】80歳で20本の歯を残す取り組み「8020運動」】に関するページです。当ブログでは、クリニックからのお知らせや新着情報、歯科診療に関することなどを随時更新しています。もしお口のことで気になること、お悩みがあれば、ぜひお早めに当歯医者までご相談ください。当歯医者ではできるだけ歯を残し、痛みが少ない治療をご提案しています。

【第14回】80歳で20本の歯を残す取り組み「8020運動」

皆さんは「8020運動」をご存知でしょうか?来院される大人の患者さんにお聞きすると「知っている」と答える方がかなり多く、意味をお聞きしても「80歳まで自分の歯を20本残すための取り組み」であることをご存知の方が多いという印象です。

実際、吹田市食育推進計画には、8020運動の認知度は高く、小学生の保護者の約7割、中学生の保護者の約8割が意味まで知っていたという調査結果が載っています。しかし、「8020運動」は認知度の高い運動であるにも関わらず、それがきちんとした成果に結びついているかというと、必ずしもそうではないようです。

◆「知っている」と「できている」の違い

と言うのも、それだけ多くの保護者の方が知っているにもかかわらず、吹田市立の小学校や中学校の定期健康診断の結果では、6割以上の児童、過半数の生徒に虫歯が見られるからです。

この結果は特に吹田市に限ったことではなく、他の自治体の調査結果でも近い値が出ており、しかも、虫歯の児童や生徒の2~3割程度が治療を受けていない未処置のまま放置されています。せっかく保護者の多くが「8020運動」を知っていても、子どもの歯を虫歯にしないための行動を何もしていないのでは、単に「知っている」だけで「できている」とは言えません。

◆8020運動のススメ

ここで「8020運動」の趣旨を改めて考えてみましょう。なぜ、80歳まで20本という数字が出てきたのでしょうか? それは、食べ物の種類を問わず、一生涯自分の歯を使って食事をしようとすると、最低でも20本は歯が残っていなければ難しいからです。

実は「8020運動」を厚生労働省が推奨するようになった平成4年当時は、80歳で残っている歯の本数は平均5本でした。しかし、現在は80歳で自分の歯が20本以上残っている方は全体の2割を超えており、この運動が始まったときの目標「80歳で20本残っている人を2割まで増やす」という目標は達成しています。とは言え、残りの8割の人は自分の歯が20本以下、または入れ歯という状態ですから、不自由な思いをしているのが現実です。

なぜそのようなことになってしまうのかと言うと、65~70歳の5年間に歯が10本以上抜けてしまう人が多いからです。高齢者の歯が抜ける原因のほとんどは歯周病です。歯周病は30代以上の大人の方のお口によく見られ、進行を止めることはできても、完全に元に戻すことはできません。

ですから、正しい治療を受けているかどうかで進行具合が大きく違ってくるのです。
歯を残そうと思ったら、虫歯の治療はもちろん、歯周病の予防や治療も欠かせません。そのためにも、定期的に歯科を受診して、お口の中を健康に保つよう心がけましょう。8020運動は、80歳まで自分の歯を20本残すことを若いころから意識し、虫歯や歯周病が気になる場合はきちんと歯科を受診するというところまでやって初めて意味があるんですよ。

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